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実験住宅

撮影:相原功 クリックすると大きな画像を表示します。

建物名:「実験住宅」
所在:埼玉県川越市東洋大学構内

設計:丹呉明恭建築設計事務所
構造設計:山辺構造設計事務所

施工:大工塾
竣工:2005年3月
構造規模:木造2階建て

面積
延床面積:74.36m2
(1階/46.27m2 2階/28.09m2

主な外部仕上げ
屋根:三州陶器瓦
壁:1階/土塗壁の上に杉板南京下見張り
  2階/土塗壁の上にラスモルタル下地漆喰塗り
建具:木造住宅用アルミサッシ
玄関建具:木製

主な内部仕上げ
天井:杉板張り、小屋組現し
壁:土壁の上に漆喰塗り、杉板張り
床:杉板二重張り


何故、実験住宅を建てるのか

■地震に強い伝統型木造住宅をめざして

大工塾の木構造の講義は実大の耐力壁の構造実験が中心です。
これまでに100体以上の耐力壁の実験が行われてきました。
そのデータを基に伝統型構法の耐震性能を解析して、地震に強い木造住宅を造りたいと考えています。
実験住宅は、これまでの解析結果を実物の建物で検証しようとするものです。
竣工後行われる様々な構造実験によって、より実際に即したデータが集められ、地震に強い伝統型木造住宅の構法に更に近づくことができると確信しています。

■伝統型木造住宅の温熱環境性能を知る

実験住宅のもう1つの目的は、温熱環境測定です。
土壁の断熱性能、気密性、室内の空気の流れなど多項目にわたって、連続して測定が行われる予定です。
これまではっきりしていなかった伝統型木造住宅の温熱の性能を知ることで、より住みやすい木造住宅を造るためのデータを得ることができると考えています。


■工程(カメラアイコンをクリックすると作業風景の画像を表示します)

工程表

■構造実験

●2007年7月21日 東洋大学による大変形引っ張り実験
2階床面を18cm引っ張って(層間変形角1/15)大変形を与え、各部に働く力の測定と損傷を調べる実験を行ないました。

8本のワイヤーで引く

傾いた実験住宅

●8月21日 大工塾による実験住宅の傾きを元に戻す実験
7月の引っ張り実験で、2階の床面で30mm程度の傾きが残りました(残留変形)。
3本の柱に取り付けたサポートをジャッキを使って少しずつ起こして、大地震の後に傾いた住宅を元に戻して使う方法を試してみました。

●9月3日〜9月15日解体工事を行ないました。

●2008年1月28日〜2月29日 再築工事
工事が終了しました。
再築した骨組み、屋根、床で再度引っ張り実験を行います。

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